第16号 降雨持続秋芽生育期の緊急病害虫防除対策

鹿児島県経済連・肥料農薬課

今年産本茶も終了し、秋芽生育期となりましたが、8月11日以降前線の停滞で、全国的に梅雨末期のような記録的大雨被害と降雨持続の気象になり、今後も暫く続く予報です。

 来年産茶のために重要な秋芽は、浅刈り、深刈り更新などで様々ですが、概ね萌芽~生育期状態と思われます。このような気象状況のため秋芽の病害虫防除は計画どおり実施できていないところが多いと思われます。まず天候が回復しましたら直ちに防除に努めて下さい。特に降雨持続で、炭疽病など病害の多発生が懸念されますので、「やぶきた」園などは適切な防除に努めましょう。このような降雨持続状況の場合は第14号でお報せしましたダコニール1000とDMI剤の混用散布が最も効果的ですので実施してください。

今後発生が懸念される病害虫と防除対策

炭疽病 新梢枯死症  網もち病・・・多発生の恐れ 混用散布など適切な防除

炭疽病は、秋芽生育中の園では降雨が続いたため既にかなり感染していることが推察されます。このような園は降雨が上がりましたら早速ダコニール1000とDMI剤との混用散布(2-4葉期)を実施しましょう。まだ萌芽前の園では萌芽-1葉期、3-4葉期の体系防除または混用散布防除法を進めてください。また、昨年多発した網もち病は8月下旬~9月上旬頃の降雨や湿潤な天候で感染しますので8月下旬以降も台風や秋雨前線の影響などによる天候に留意し、これまで発生の多かった地域や園では銅剤による補完防除が必要です。

チャノミドリヒメヨコバイ  チャノキイロアザミウマ マダラカサハラハムシ・・・降雨明け後の早期防除

園内の密度は高い状態でしたが、降雨持続で増殖、被害進展は停滞しています。萌芽期の防除ができていない園が多いと思われますので、天候が回復したら直ちに防除します。また、マダラカサハラハムシの発生も局地的にみられています。萌芽生育初期に同時防除します。

コカクモンハマキ チャハマキ チャノホソガ ヨモギエダシャク・・・若齢幼虫期の適期防除

現在のところ発生は平年並みかやや少ない状況ですが、例年この時期から最終世代に多発する傾向があります。発生の多い地域では茶園観察を行い、若齢幼虫期に防除します。

カンザワハダニ・・・速効性薬剤で防除カンザワハダニ

カンザワハダニは更新園を主体に一時的に増加していましたが、降雨持続で増殖はやや停滞していると思われます。発生園は早期に全ステージに効果のある速効性の薬剤で防除します。

クワシロカイガラムシ  チャトゲコナジラミ・・・ふ化後若齢期の適期防除

クワシロカイガラムシの第3世代発生はこれまでの第2世代発生の経過などから昨年よりやや早く、9月上中旬がふ化最盛期になるようです。発生は少ないですが、発生園はふ化最盛期の適期防除が必要です。チャトゲコナジラミは全地域に発生が拡大し、増加しています。第3世代の防除時期は8月下旬~9月上旬になるようで、チャノミドリヒメヨコバイなど他害虫と同時防除します。

秋芽生育期の病害虫薬剤防除法

秋芽生育期に発生する病害虫