第15号 大切な秋芽の充実を図る 秋芽生育期の病害虫防除対策

鹿児島県経済連・肥料農薬課

今年産本茶生産も終盤になりました。梅雨明け後の猛暑の中の茶生産ご苦労様です。今回は秋芽生育期の病害虫防除対策についてお知らせします。秋芽生育期には主要な病害虫が多発生します。これらの病害虫は秋芽の生育充実を損ない、来年一番茶の収量・品質に大きく影響します。また、発生した病害虫は発生源となり、来年の発生量を左右します。この時期は労力には比較的にゆとりがあり、農薬の使用制約も少ないので入念な防除に努めましょう。今年も二番茶後浅刈りや深刈りなど更新園が多いため秋芽の生育は様々ですので芽の生育状態に合わせた防除を心掛けます。

☆ 発生する病害虫・・・炭疽病 新梢枯死症 網もち病 チャノミドリヒメヨコバイ チャノキイロアザミウマ  チャノホソカ

           ハマキムシ類 シャクトリムシ類 チャノホコリダニ カンザワハダニ マダラカサハラハムシ チャトゲコナジラミなど

☆ 防除のすすめ方・・・

秋芽生育期間中の被害を防ぐように1回目・萌芽~1葉期、2回目・3-4葉期に混用散布による体系防除と補完防除で、総合的に病害虫を防除します。品種、更新園などで芽の生育が異なるので生育に合わせた防除をします。

病害虫の発生と防除のポイント

炭疽病・・・やや多  網もち病・・・多  新梢枯死症 ・・・並

降雨や多湿条件で生育中の秋芽の軟らかい新葉が感染しますので、秋芽生育期の天侯に留意し、予防防除に努めましょう。基本的には萌芽~1葉期に予防効果のある薬剤、3~4葉期に治療効果のあるDMI系薬剤を散布して防除します。また、一昨年発表されたダコニール1000とDMI系薬剤を混用して2~4葉期に1回散布する新技術は体系防除以上の安定した高い防除効果があります。なお網もち病の発病の恐れのある茶園は生育後半に銅水和剤を、新梢枯死症はストロビルリン系薬剤を2葉期頃に補完散布すると的確に防除できます。

チャノミドリヒメヨコバイ・・・並  チャノキイロアザミウマ・・・少  マダラカサハラハムシ 

  今年の発生はこれまで降雨日がやや少ない天候などの影響で三番茶期まではやや多に経過しました。一般に乾燥した晴天が続くと急激に増殖し、秋芽の萌芽・生育期は最も被害を受けます。特に萌芽~生育初期の加害の被害が大きいため防除は遅れないようにします。増殖が速いため、残効性の長い薬剤で、2回程度の防除が必要です。一部地域で増加しているマダラカサハラハムシは萌芽・生育初期に同時防除します。

 チャノホソガ・・・並    チャノコカクモンハマキ ・・・やや少   チャハマキ ・・・並  ヨモギエダシャク 

  チャノホソガは第4・5世代、ハマキムシ類は第3・4世代の発生で、多発することがあります。いずれも若齢幼虫期をねらい体系防除でも防除されることがありますが、多い場合や発生時期が合わない場合には専用剤で補完防除します。ヨモギエダシャクは最近局部的に発生がみられます。発生がみられたら、若齢幼虫期に防除します。

 カンザワハダニ・・・やや多  チャトゲコナジラミ  チャノホコリダニ    最近カンザワハダニは更新園などに一時的に多発生することが多く、専用剤での防除が必要です。また、チャトゲコナジラミは県内全地域に発生が拡大しており、第3世代幼虫は体系防除の2回目で同時防除します。

防除対策

留意事項

  • 混用の際の薬剤使用濃度は多発条件では高濃度、少発条件では低濃度など適宜判断する。
  • 新梢枯死症の発生が多い茶園では、2-3葉期散布の効果が高い。
  • 網もち病の発生が多い園は更に4-6葉期に銅水和剤を追加散布する。
  • ダコニール1000とインダーフロアブルまたはオンリーワンフロアブルおよび主要殺虫剤との3種混用は散布試験の結果薬害などは確認されていない。
  • 害虫防除の殺虫剤萌芽-1葉期散布は必ず実施することが望ましい。
  • 本混用散布は殺虫剤2回目散布時に行うとよい。
  • 本混用散布法が栽培暦に採用されている地区・・・鹿児島・日置地区   姶良地区
  • 害虫防除の殺虫剤萌芽-1葉期散布は必ず実施することが望ましい。
  • 本混用散布は殺虫剤2回目散布時に行うとよい。
  • 本混用散布法が栽培暦に採用されている地区・・・鹿児島・日置地区   姶良地区 曽於地区  肝属地区      

秋芽生育期薬剤散布時期の芽の生育状態