【第10号】

平成30年7月10日

三・四番茶摘採後および更新園の病害虫防除対策

西日本の広範囲に記録的豪雨被害がありましたが、9日より晴天となり、九州南部も梅雨明けが近いと思われます。これからは連日厳しい暑さが続きますが、三番茶の生産は早場産地が最盛期に入り、中間・遅場産地へと進んでいくと思われます。
これからは、病害虫の活動は最も盛んな時期になりますので発生状況に注意しましょう。
三番茶を摘採した後や更新園で発生する病害虫には輪斑病・炭疽病・新梢枯死症・チャノミドリヒメヨコバイ・チャノキイロアザミウマ・ハマキムシ類・カンザワハダニ・ヨモギエダシャクなどがあります。この時期の茶園の防除は、来年の一番茶の基になる秋芽の充実や樹勢維持のために大切です。

☆ 防除の考え方

「やぶきた」園の輪斑病防除は摘採直後に行います。チャノミドリヒメヨコバイ・チャノキイロアザミウマは梅雨明け後増加しますので、摘採後から秋芽萌芽前に防除し、秋芽に対する加害を未然に予防します。ヨモギエダシャクは発生状況を観察し、多い場合は出来るだけ虫が小さい若齢幼虫期に防除します。ハマキムシ類はハマキ天敵などによる防除を実施していない園では発生に注意し、同時防除します。

 今年も中切り・深刈りなど更新園が多いですが、更新後の樹勢回復のため再生芽の萌芽・生育初期のチャノミドリヒメヨコバイ、チャノキイロアザミウマ防除および「やぶきた」園では生育期の新梢枯死症、炭疽病、再生芽整枝後の輪斑病防除は的確に行います。

 輪斑病、チャノミドリヒメヨコバイなどの防除薬剤の一部には耐性菌発生や薬剤感受性低下がみられますので薬剤選択にも留意してください。

☆ 輪斑病  新梢枯死症・・・並

今年の発生は、二番茶摘採後まではやや少発生の状況でした。梅雨が明け、三番茶摘採期の降雨は少ない状況ですので、発生は多くはならないと思われます。本病は主に雨天時や葉が濡れている状態で摘採や整枝を行うと、その切り口から感染し、発病しますが、降雨がなくても摘採・整枝時の傷の汁液でも感染しますので、伝染源病葉の多い園などは注意が必要です。このため薬剤防除は摘採・整枝後できるだけ早く行うことがポイントです。薬剤によって摘採直後散布で有効なものと、3日後までの散布で有効なものがありますので選択して使用します。摘採直後に防除が出来ない場合は、摘採1週間後頃に 1cm位整枝して直ちに防除します。また、台風の強風雨による傷からも感染しますので、防除可能な園では台風通過後早めに薬剤散布します。今年も更新園が多いですが、「やぶきた」園は更新後の再生芽生育期(新梢枯死症 炭疽病)と再生芽整枝直後(輪斑病)に防除します。

☆ チャノミドリヒメヨコバイ・・やや多  チャノキイロアザミウマ・・並

両害虫とも今年は梅雨期の降雨が少ない状況でしたので発生がやや多い状態で経過しました。梅雨が明けて、乾燥した天気が続くと発生はさらに多くなります。増殖が早く、秋芽の生育・充実が著しく阻害されます。秋芽の萌芽前に防除して密度低下を図るよう残効の長い薬剤の使用が望ましいです。

中切り、深刈りなどの更新園は再生芽が集中的に被害を受け、樹勢回復が著しく遅れるので、特に注意します。

☆ コカクモンハマキ チャハマキ ヨモギエダシャク ・・・やや多~並

最近発生が多くなり、毎年この時期から被害が増加します。発生がダラダラと不揃いになりますが、いずれも若齢幼虫期や巻葉初期に防除することがポイントです。

☆ 三・四番茶摘採後および更新園の病害虫薬剤防除法

☆注意 ① 四番茶摘採定園では三番茶摘採後にはカスミンボルドー、コテツフロアブルは使用しない。

              ② ストロビルリン系、ネオニコチノイド系、IGR系(脱皮阻害)、IGR系(脱皮促進)薬剤の使用は

      耐性菌・薬剤感受性低下回避のため年1回の使用が望ましい。

鹿児島県経済連・肥料農薬課

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